1年間、DLDの宅配薪(針葉樹)を使用したレポートです。
ヤニやススが煙突にたくさん付く、高温になりすぎてストーブを痛める・・・ 巷でまことしやかに伝えられている、薪ストーブには針葉樹はダメ!!という神話は、本当なのでしょうか?
DLDでは、針葉樹の間伐材利用を促進する立場から、薪宅配サービスをご利用頂いているお客様にご協力をお願いして、煙突掃除に同行し、実際の煙突の状態を調査しました。 そのレポートをご覧ください。
平成23年6月27日(水曜日) 8:30~10:45 長野県伊那市 K様邸。 宅配薪使用宅の煙突スス調査。
天候晴れ K様邸 薪使用料 (針葉樹のDLD宅配薪のみ使用、平成22年3月から平成23年5月、1年3か月使用)
22年3月…10束 22年4月…30束
22年11月…69束 22年12月…75束 23年1月…87束
23年2月…60束 23年3月… 78束 23年4月…45束
合計 454束相当
<写真1 煙突トップ(掃除前)><写真2 煙突トップ(掃除前、拡大写真)
<写真3 煙突トップの掃除> <写真4 煙突トップのススの量>
煙突トップのススは、それなりについているが、出口をふさぐような量ではなく、測定の結果40gでした。 他の家と比較して多くはなく、ごく普通の量と言えます。
<写真5 煙突トップを外した内部><写真6 トップより煙突内部の写真>
<写真7 煙突内のススをブラシで下へ落とす><写真8 煙突内にたまったスス 60g>
煙突掃除をして、煙突内のススも回収しましたが、その量は少なく60g。両方合わせても、両手の手のひらに入る程度の量でした。 K邸は、平成23年3月26日に使用を開始(新規)して、初めての掃除なので、1年3か月の使用で付着したススということになります。主暖房としてシーズン中は毎日薪ストーブを使用しており、針葉樹薪を454束相当使用しています。 このことから、針葉樹の薪を使用するとススの量が増えるのではないかと心配する人が多いのですが、この事例については少なめであることが分かりました。 また、ストーブ本体の状況も良好で、問題ありませんでした。 高温になり過ぎ、ストーブを痛めてしまうということは、薪の樹種の問題ではなく、焚き方の問題と言えるのではないでしょうか。
<ストーブ本体の点検。ダンパーガスケットと触媒のガスケット(消耗品)の交換のみで、状況は良好。特に問題なし> >>続く
現在、長野県・山梨県合わせて約550軒のお宅で宅配(針葉樹薪)を注文いただいており、そのお宅の煙突掃除の機会も増えています。 以下は実際にお客様のお宅にお伺いしている煙突掃除のDLDカスタマーサービススタッフの印象です。
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針葉樹を使用しているのお宅の煙突は、ススが少ない家もあれば、多い家もあり、これは、宅配以外の家でも同じことです。
ススが多い家と少ない家では、その量が10倍ぐらいは違うのですが、薪が針葉樹か広葉樹かで決まっているわけではなく、むしろ焚き方の問題が大きい印象を受けます。 深夜も薪を燃やして、朝まで火をもたしている家では、ススが多い傾向にあると感じます。 また、朝まで火をもたせるために空気を絞りすぎたりすると、低温燃焼になってしまいススが多くなる原因となるので、気をつけましょう。
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今後も、煙突のススに関する使用薪や、焚き方のデータなどをさらに集め、ご紹介していきたいと思います。
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担当:バイオエネルギー事業部 木平(このひら)まで